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「でもその魔力をどうする気なの?」恵令奈が聞いた。
「闇市場で高く売るのが目的よ。救はただの賞金稼ぎじゃない。大金のためならどんな悪にも染まる危険人物よ」
空達は思わず救を恐れた。
「もし魔力を奪われたら凛は死ぬ」
それを聞いた空達に戦慄が走った。
なぜ自分たちを狙っていたのかそれはお宝を手に入れるためでもあった。
三菜は戒を見る。
「私もあなたと同じように救の仲間だった。最初スパイの命令を下された時、何も感じていなかった。でも夢都たちと共に行動していく内に人の悲しさや心の痛みなどを学んだ。そして自分の幸せのために誰かを突き落とす事に疑問を抱いた」
三菜は夢都達と一緒にいる内に気持ちに変化が起きていた。
「でも何で夢都達のスパイをしたの?」
「夢都達の身体には魔法使いの力が宿っているの。その力を使って更なる賞金稼ぎをしようとしている」
空達は遂に救の目的を知った気分だった。
そして敵とはいえ夢都たちを助けなければならないと考えた。
「だが何で凛の事を知っている?」龍が聞いた。
「私は凛の末柄だから」
それを聞いた空達は納得した。
凛の娘ではないが簡単にいえば凛と同じ血を継いだ末柄だと空達は理解した。
「でも何であなた達は魔法使いとして悪人を守っているの?」彩が聞いた。
「俺達はそれぞれが天使に選ばれた人間で俺はその魔法の力を人々を守るために使いたいと考えた。最初は俺だけだったがしかし同じ力を手に入れた者達と次々と出会いやがて1つの群れとなった」
「そうなんだ」
「最初俺達は悪人を成敗していた。しかしある戦いで俺達は悪人の家族の傷付く姿を目撃した。そんな家族は俺達を憎んだ。そして気付いた。今まで悪人は悪人でしかないと思っていたがたとえ悪人でも改心すれば良い人間になれると。だから俺達は良い人間も悪い人間も関係なく守ると決めた」
彩は返事が出来なかった。
「お前は何で怪盗をやっているんだ?」夢都が逆に聞いた。
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