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タカヒト(25) の場合
初めてのドライブデートで、すっかりいいムードになった僕達は、そのまま山奥のラブホテルに宿泊することになった。
数年ぶりにできた彼女との、数年ぶりの行為の予感に、僕の胸は期待と興奮で満たされている。
「あの……」
緊張した様子で、艶やかなロングヘアを耳にかけながら呼びかける彼女からは、甘い香りと共に強烈なフェロモンが漂っているような気さえする。
「どうかした? 」
もしかして、誘っているのだろうか?
そう思って肩に腕を回すと、彼女はそっと視線を伏せた。
「あの……ちょっと、おトイレに行ってくるわ」
なんだ、トイレだったのか。
こんな恥じらいさえも愛おしく感じるほど、彼女はとても可愛らしい。
「あぁ、行っておいで」
彼女はスっと立ち上がり、トイレのドアを閉めた。
すると。
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