血文と血塗られた百合

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私の学校はたちまち大パニックになった。テレビ局の人達がひっきりなしに押し掛け、どうでもいいコメントを求められたり、親切心のかけらもない質問をされた。その対象は私達にも向けられた。私はその先生に思い入れはあまりなかったが、中には泣きすぎて過呼吸になる子もいた。他の先生も質問攻めでぐったりしたり、過呼吸になってしまって自習の時間も次第に多くなってきた。もちろん私達は当然のように毎日自習の時間が続いた。たまに違う先生が授業をしてくれてたけど、それでもとうとう限界がきた。そこで学校側は新しい先生を入れることになった。そしてさすがにこの学校でも殺人事件が起きたから、テレビの下にある戸棚に百日紅を置くことにした。 家ではその連続殺人事件はシークレットだったけど、さすがに先生が殺されたので、ママは転校した方がいいとパパにしきりなしに言った。でもパパは会社の辞令がでない限り転校は出来ないと言った。ママは少しヒステリックになってきた。怒ることも多くなってきた。でも私のことは心配してくれてるかな、百日紅を買ってきて絶えず持ってなさいと言われた。
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