第三話 The most I can do for my friend is simply to be his friend.

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「あ、ごめんごめん。音楽聴いてたー。んで、何?」 音楽聴いてただけか。無視されたかと思った。 「四方くんって、もうグループ決めてるの?」 「グループ?・・・ああ、あれか、林間学校?」 「そう、それ。よかったらどうかな?」 改めて要件を伝えると、彼は少し悩んだ末、「いいよ」とあっさり承諾してくれた。 正直めちゃくちゃほっとした。とても心強いな。 RPGで新しい仲間が出来る主人公ってこんな気持ちなのかな。 「んで、僕らの他にあと二人どうする?」 「いや、あと一人だよ」 「え?どゆこと?」 そんな会話をしていると、後ろの澪標さんが気持ち少し前に身を乗り出した。 「・・・ああ、そゆことね。よろしくね・・・・・・」 「澪標襲音さん」 「澪標さん、だ。僕のこと知ってるっけ?」 「えと・・・四方くんですよね!」 「そう、四方。下の名前は?」 澪標さんは想定外の質問にあたふたとしだした。 その様を見て、四方くんはニヤニヤと笑みを浮かべていた。
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