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彼女のトレードマークは白いレースの日傘。
透き通るような白い肌を維持するための努力は厭わない。
儚げな感じの守ってあげたくなるような雰囲気を醸しだしている。
清楚に見えるように計算しつくされたファッションに男たちは簡単に騙される。
日傘の彼女の裏の顔を知っている人たちは、彼女に関わらないように気を配る。
彼女に関わると碌なことがない、というのは常識のようなものだ。
しかし、人間という生き物は見た目で判断してしまうことが少なくない。
彼女も最初は何匹もの猫をかぶっている。
ぼろがでないように気をつけている。
儚げな美少女を演じている。
彼女の日傘は必需品。
日傘が彼女を何割か増しで美人に見せている。
知らない、ということは恐ろしいことだ。
でも知らないほうが幸せなこともある。
今度の犠牲者はまだ若い男子学生。
自称永遠の16歳の日傘の美少女。
でも本当はもうすぐ還暦。
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