第3話.second Xmas

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「どうしたの? こんな夜空を見上げて」  彼女が不思議そうに言う。 「なんでもないさ」 「もしかしてまた思い出していたの?」 「……たぶんな」 「そうかぁ、寂しいよね」 「ああ、」 「でも私は、あなたの妹にはなれない。ううん、あなたが愛する人にはなれない。どんなにこの身があなたの愛する人に似ていようとも」 「そんなことはわかっている。君は君であることに」 「わかっている。でもあなたの心の中ではそうは思っていない。それはどうしてなのかもこの私に問いただすこともしない」  問いただすこともしない。  そこに触れれば彼女は、まやみのと同じようにもう僕の前から姿を消し去ってしまう。そんな恐怖感が、僕を襲う。
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