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先輩、結婚出来ません
そんなローラちゃんが私を居酒屋に誘ってきたのが、雨が雪に変わろうかという、十二月某日。
ローラちゃんは、気持ちが上がっている時は大抵スイーツに誘うから、お酒の場という事は、なにか嫌なことがあったのだろう。
また、上司に何か言われたか?
そう思いながらも、まずは乾杯して一口ビールを飲み干す。
すると、比較的温厚な性格のローラちゃんが、一気飲みしたかと思うとジョッキをテーブルに叩きつけた。
大きな音と、微かに振動したテーブルに驚きながら、私はローラちゃんを見た。
「な、なにがあったの?」
そう問いかけると、彼女は堰を切ったかのように、ぼろぼろと涙を流し始めた。
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