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「いってきま~す!」
大声で告げ、桜が勢いよくドアを開けた。道に飛び出すと、まだ靴を履いている私と恵を振り返って足踏みする。
「はやくはやく~!」
「あ、ずるい!」
ランドセルをつかみ、恵も玄関を飛び出す。
「待ってよー」
つま先を靴に押し込んでいると、「結、まだあ?」と二人共また玄関に戻ってきた。
「わわ、ちゃんと結べてないじゃん!」
桜が私の前にしゃがみ、ほどけていた靴紐を結び直してくれた。
外に出た私達は横に並んで手を繋ぎ、一歩踏み出す。私を真ん中に、左が桜、右が恵。いつもこうしてスキップしながら学校に行く。
私達は三つ子で、顔も同じ。一番上が桜で、恵、私の順に生まれた。
私は二人のお姉ちゃん程元気なタイプじゃないけど二人とも好きだし、仲は良い。私達はいつも一緒だった。
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