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そうやって苦笑交じりに、まぜっ返してやれば、アンドリューも、ちいさく短い含み笑いで、懸命に嗚咽を押し殺した。
抱き締めるアンドリューの細い身体は、それでもひどく暖かかった。
せつないまでに暖かかった。
「ふたりで、歌おうか」知らず、僕は呟く。
「アンディ、あのクリスマスは、結局、君のソロを聴きそびれてしまった。歌おう、『ホシアンナ』だ」
三、二、一とカウントをとり、息を吸って合図する。
そして、僕たちは歌い出した。
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