1人が本棚に入れています
本棚に追加
遥の「お前は、ばばぁかよ杉蔵!このアホオカマ野郎!」という杉蔵を罵倒する声が聴こえたかと思うと、家の中からバシバシと手で張り合う音が聴こえます。
遥は気性こそ荒いものの、杉蔵は一応男なのでギリギリ遥に勝ってしまいます。
遥は「ヤメロー。この野郎ー。」と抵抗しますが、
杉蔵に和服の女の服に無理やり変えさせられて、
遥は毎回自分の左薬指にある結婚指輪を呪うのでした。こんな男と一緒になるんじゃなかったと。
次第に遥はだんだんと痩せていき、ふっくらしていた胸や尻などは細くなり、身長も小さかったので、まるで少女のようになっていきました。
そして、遥は悲しみを含んだような笑顔だけをしつつ、一切、杉蔵の圧力に抵抗しなくなりました。
それからは、村の人間たちはあの夫婦も落ち着いたようだなと言っておりましたが、大人の女らしさを失った遥の悲しみを含んだ笑顔だけは誰にもどうすることもできませんでした。
杉蔵はというと畑仕事を細ぼそとやっておりまして、やつれて白髪になりまるで老婆ようでした。
最初のコメントを投稿しよう!