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きっと俺は間違ってない
杉田は委員会の話し合いに備え、資料の確認の為に資料を持つ金田の居る1-3に初めて足を踏み入れた。冬休みが近づく12月、教室ごとにストーブはあるが部屋全体を温めるほどの出力は無くマフラーやカイロが手放せない。
貼らないタイプのカイロを両手で挟み擦り合わせながら足を踏み入れたその空間。風が遮断される分何となく寒さがマシに感じる、はずの教室はなんというか自分のところと違う。
空気というか……そう、雰囲気が。
あれかな、クラスごとになんかカラーがあるのかな、というかすんごいアウェー感するし、なんて思いながら目的の人物の元までこそこそっと近づく。
「ちょっ、ごめん。ういっす、金田。アレ、持ってきた?」
同じクラスの奴らと話してた金田の正面にまわり自分の存在をアピール。
一瞬静止した後思い出したのか。
「あぁー、ごめん。そういや来るって言ってたな。持ってきてる持ってきてる。」
こっちこっちと手を振りながら移動する金田のあとに続きヤツの席であろうところまで向かう。
ちょい待ち、と声をかけカバンを漁りだした金田。
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