きっと俺は間違ってない

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手持ち無沙汰になりすっと動かした視線。そして目に入る光景。金田の後ろの席、1組の男女が目に入る。背の高い天パ黒縁メガネの男子にお団子頭のちっこい女子。 カップルか………リア充め。 密かに妬みが胸に宿る。くそうなんで俺には彼女が出来ないんだ。 すると聞こえてきた、彼らのやりとりが。 「ねぇーぬっくん。もうすぐクリスマスだよーサンタさん来てくれるかなー?」 マジか、高校生にもなって信じてんのか。すげえなあの子の親。 「もりちゃん、去年見ちゃったっていってなかったっけ?」 嘘だろ、現実見ちゃったのか? 「んー?サンタの格好したお父さん?あれでしょ?サンタさんにお疲れ様、ってあいさつするにはサンタの格好しなきゃだからお見送りした後のお父さんなら見たよ。」 「……………そっか。」 マジか、信じちゃうのかソレを、もう彼諦めの境地に達しちゃってるじゃん。いっそ清々しすぎるわあの笑顔。どう育ったのあの子。 ご家庭見てみたい。 「それにぬっくんが言ってたんじゃん。サンタさんは子供には見えないから大人がありがとうって言ってくれるって。」 「えーと、そうだったっけ?」 「そーだよぉー、ほら小学校の時」 「………………そうだったね。言ったわ俺。」 お前か、お前があの子をそう育てたのか。ご家庭プラスお前か。逆にすごいわ、精神年齢何歳よ。ニッコニコだぞ彼女。     
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