ラブソングなんて知らない

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明日の明日の明日が「将来」だったとして 将来の夢は何?とか言われてもさ 昨日の昨日の昨日に帰りたくなって カレンダーを買いに行くんだ びっくりするほど寒くて でもドアなんて無かったから なんでここにいるの?なんて 君は聞くだろうな ありもしない人格に「君」なんて立派な名前を与えて ありもしない気持ちに文字を当てつけていく 何をしてんだよ 何かしないとさ 何にもなれないから そしてそしてそしてばかりの人生に だけど、はいらないらしい だけどだけどだけどさ、僕は思うんだ 少しだけ分けてよ、その、そして あったかいところに居たくて あったかいあなたに会いたくて でもなんであなたはそんなに 寒いところにいるの? 帰ってきてよ あてもない気持ちを「あなた」に宛てて 居もしないあなたはどんどん大きくなっていく どうしてそこにいるの? ねえ、聞こえてる? 私は本当にそこに要る? 君はどこにいる? あなたはどこにいる? 意外と近くにいるんじゃない? 思ったより遠くにいそう… でも、こうやって声が届いてる 本当だ、近いのかも ありがとね ありがとう 有象無象、自己完結、自我肥大外付けHDD 君は本当にいるのか? あなたは、どうせ僕なんでしょ 知ってた わかってた 妙な既視感を突き詰めては嫌になって 夜を渡り歩く でもさ もし君がいるなら? もし、あなたが僕の前に現れたら? 何を話そう、どうやって笑おう そうだ、君は確かにいる あなたはカレンダーを買ってた 寒がりだったよね 方向音痴に言われたくないな… ごめん、今更なんだけど え、同じこと考えてるのかもしれない じゃあ、せーのでいおう せーの あなたの名前はなんだっけ?
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