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「小人 ちょっとそこどけっ 俺はお前と遊んでる暇はない」
キーボードの上の小人を人差し指でチョンっと突いて払いのけた
『ひゃー』
キーボードの段から転がってデスクに倒れた
『痛ぁーーーーい！ 失礼ね レディーに向かって 何て事するのっ』
「悪霊退散 悪霊退散 平常心 平常心・・・・」
『あったまきたっ もしかして私の事 悪霊扱いしてんの？』
「悪霊退散 悪霊退散・・・・」
『ストーーーーーーップ ふざけんじゃないわよ！』
小人はキーボードの上にもう一度戻り、仁王立ちスタイルで俺の目の前に立った。悪霊退散と何度言っても消えない 根強い悪霊なんだなコイツ
「分かった とりあえず、お前の言い分を聞いてやろう。俺に何の用？」
ゴホッン わざとらしく咳払いをして、自分の腰に手を当てた
『私はあなたの 救世主でーす』ジャジャーン
「・・・ーーー・・・ーーー・・・ーーー」
『ちょっと 何か言いなさいよー 何シレーっと軽く流して無視したの？ 私の登場を歓迎して、拍手するところよ今』
「邪魔だ どけっ」
ピンッ
もう一度指先で弾いた
『や あーーーっ』ゴロン。またもやキーボードから落とされた
『アンタねー救世主様に向かって扱いザツなのよ！もっと優しくしなさいよっ 助けに来てあげたのに』
「分かった。 助けてくれるつもりなら邪魔すんな」
『ムカつく ムカつく ムカつく ーっ バカにしてるんでしょ。分かった見せてあげるからっ 私の事濡らしてくれない？』
「・・・・」
『何よーっ 無視すんなっ きーーーーいーーーてーーーーっ』
「うるさいなっ 何なんだよ さっきから」
『だからーそこの水で私の事を濡らしてって言ってるの』
チッ 面倒臭い悪霊だな
ペットボトルの蓋に水を溜めて小人の前に置いた
小人のお風呂？ 何してんだ？コイツ蓋に足をかけて水の中に入ろうとしてる？
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