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「だけど勝てるわけねぇよ。あんなチビだぜ?男だとしてもよ。」
「…あぁ、なんとなんと!飛び出してきた可愛らしい挑戦者は、この国の左大臣であった!ではリングに来てください!」
僕は空中を渡り、リングの上に立つ。そして仮面を被る。仮面を被るのは何故か?名乗りの時に木枯林斗って言うのはね?
「ルールをお願いします。」
「はい!ルールは簡単!拳で5発、貸し出されてる木刀の場合は10発相手に当てれば勝利だ!賭ける物は個々の自由!リングから出たら負けです!」
解説者は、さっきの挑発的な口調から丁寧な口調になる。ルール説明の時にさっきの口調は流石にきついからな。
「頑張れー!林斗!俺は応援してる!」
「…もう、ドウニデモナァレ」
「…よし、賭ける物はどうします?」
「では…」
お兄ちゃんが諦めを、レオンが応援を言っている。そして、僕に向かい合ったカーリーさんは賭ける物を言った。
「私が勝ったら、左大臣様には左大臣をやめてもらい、私の夫として私をずっと愛してもらいますわ。」
観客がざわざわし始める。みんな騙されるな!この人の心の中
(死ぬまで弄んで、勝負を仕掛けた事を後悔させてあげますわ)
だからね!?怖っ!うーん…じゃあ僕からはこうしよう。
「あぁ、じゃあ僕は…カーリーさん。僕が勝ったら貴女は、僕の1人の奥さんとなってくれますか?」
「…ええ、勝てたら。ですけどね。」
「どうやら賭ける物が決まったようです!では、互いに名乗り終わったら開戦となります!」
僕とカーリーさんは木刀を持ち、構え、名乗り合う。
「〝可憐な剣聖〟カーリー・ルマリート。参りますわ!」
「〝感情豊かな道化 [魅惑] 木枯林斗。勝負だ!」
「さあ!開戦!」
解説者が宣言をし、カーリーさんは素早く距離を詰めてくる。普通ならば目に見えないだろう…
「【演撃】!」
僕は冷静にそれを避け、 技を使う。
「ッ!?」
「なんだ…あれ。壁にくっついてるぞ!?」
「それに微妙にリングから出ていない…すげえ!林斗様はこんな強いのか!」
「…いや、このぐらいでは強いと言えませんわ!避けるぐらい誰でも出来ますもの!」
そう言って、カーリーさんはこちらに来る。使い所だな。
「…two ・ four・ six・ eight 、デートの時間だわ 」
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