序章

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◆◆◆◆◆ あはははは、と辺りに笑い声が響いたのは、それから数分後のことだった。 「今日のは傑作だったよな」 って言ったのは、 いたずら仲間のジョージだ。 「ほんと、あの顔ったらなかったぜ。真っ赤なゆでダコみたいになっちゃってさ。 次はどーする?ティスタ」 「………」 「……って、おい、ティスタ?」 「………ん?あ、ああ……」 俺が、自分でも分かるくらいぼんやりした声で返すと、リィドってやつが「どした?」って聞いてきた。 ちなみにリィドもいたずら仲間の一人だ。 俺は、人差し指で頭をポリポリかきながら、軽く宙を見る。 「……ん~、なんつーか、もっとこう、楽しいいたずらってねぇかなぁと思ってさ」 言った瞬間、皆の目がキョトンとしてこっちを見てきた。 「何だよ、今日のだって充分いいじゃねぇか」 「……ん~、まぁ、そう、かな?」 「そーさ!お前、いたずらの天才だもんな!」 リィドが言う。 俺はそれににっと笑って見せた。 「そーだ!俺は天才だぁ!」 言って、ビシィとポーズをとる。 それを見てみんなが笑った。 これが、この頃の日課……みたいなもんになって た。 ──……そう、この日までは。
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