天然ノンケの職場事情

3/6
前へ
/402ページ
次へ
しばらく店内を見ながら再度涼太の姿を探していると、バックヤードと繋がるドアから涼太が出てきた。 「涼太」 「あっれ~、どしたの青、買い物に来てくれてんの?」 いつもの無表情に戻っていた涼太が俺に向かって歩いてくる。その後ろに俺たちより少し年上に見える綺麗な女性が見えた。もしかして・・・ 「あさみさん、こいつです、オレの同居人」 出た!あさみさんとやら! とりあえず挨拶しとくか。 「こんにちは、いつも涼太がお世話になってます」 「こんにちは、同居人さんお母さんみたいな事言うんだね、適度に優しくお世話してるから安心してね」 しまった、牽制したつもりが逆になんか変化球投げられた気分だ。 あさみさん、涼太が認める美人上司。さすがに美人だな。スレンダーな体にぱっちりおめめにぷくっとした唇。ミディアムボブの茶色い柔らかそうな髪にはかるいウェーブがかかっている。たいていの男なら落とせてしまいそうなくらいの美人だ。これはやべぇぞ。 「お友達来てるなら一緒にお昼とってきたら?また後でね」 そう言ってあさみさんは、外へ出ていった。 「オレ今から休憩なんだよ、昼飯もう食った?」 そういえば朝からなんも食ってねえ。 「俺もまだ、そこのカフェでなんか食おーぜ」     
/402ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2618人が本棚に入れています
本棚に追加