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しばらく店内を見ながら再度涼太の姿を探していると、バックヤードと繋がるドアから涼太が出てきた。
「涼太」
「あっれ~、どしたの青、買い物に来てくれてんの?」
いつもの無表情に戻っていた涼太が俺に向かって歩いてくる。その後ろに俺たちより少し年上に見える綺麗な女性が見えた。もしかして・・・
「あさみさん、こいつです、オレの同居人」
出た!あさみさんとやら!
とりあえず挨拶しとくか。
「こんにちは、いつも涼太がお世話になってます」
「こんにちは、同居人さんお母さんみたいな事言うんだね、適度に優しくお世話してるから安心してね」
しまった、牽制したつもりが逆になんか変化球投げられた気分だ。
あさみさん、涼太が認める美人上司。さすがに美人だな。スレンダーな体にぱっちりおめめにぷくっとした唇。ミディアムボブの茶色い柔らかそうな髪にはかるいウェーブがかかっている。たいていの男なら落とせてしまいそうなくらいの美人だ。これはやべぇぞ。
「お友達来てるなら一緒にお昼とってきたら?また後でね」
そう言ってあさみさんは、外へ出ていった。
「オレ今から休憩なんだよ、昼飯もう食った?」
そういえば朝からなんも食ってねえ。
「俺もまだ、そこのカフェでなんか食おーぜ」
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