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あ、涼太の裸・・・
思わず見入ってしまう。大事な部分は見えなかったが、学生の時の日焼けした涼太ではなく、肌は白く、体毛は生えていないのかと思うほど薄く、細い体に程よく付いたしなやかそうな筋肉が、俺の目にはとてつもなくいやらしく映っていた。
ヤバイ・・・下腹が痛え・・・これ以上見るのはまずい。
「何やってんだよ、風邪ひくぞ、とにかく上がってこいよ」
ドアを咄嗟に閉めて涼太に風呂から出るように促した。危ねぇ!あいつの裸は破壊力が凄まじい・・・気をつけねぇと!恐るべしラッキースケベの威力!
俺は狂ったかのように脈打つ心臓を押さえながらソファに座り、涼太を待った。
5分ほどしてから、リビングに入ってきた涼太を見ると、違和感を覚えた。よく見ると、涼太のTシャツが前後逆じゃねえか!クッソかわいい!・・・じゃなくて、どうした、涼太!
「涼太、相当疲れてる?Tシャツ逆だぞ」
「え?・・・マジだ・・・やべぇ」
そう言って、バッとTシャツを脱いで着直す涼太。
おっふ・・・見ちゃったよベビーピンク?いやピンクベージュ・・・いや、どっちでもいいけど、冷静になれ、俺。ラッキースケベ、恐るべし。
「で、なんかあったのか?今日変だぞおまえ」
珍しく、ソファに座らずにテーブルの横で正座する涼太。
「ヤバイ事になった・・・ドス黒がオレに恋してしまったと・・・溢れる気持ちが抑えられないと・・・」
無表情の上に完全に死んだ目をした涼太が、抑揚のない言葉を並べる。
「マジか・・・で、どう返事したんだよ?」
あの女、追っかけるのが好きな女なのか?涼太も災難だな、ほんとに・・・
「もちろん断ったよ、断ったけど、どうしても、一度だけ抱いて欲しいって、じゃないと諦められなくて、飲み会の時、半裸の私を置き去りにした事言っちゃうかもしれないって…」
マジかよ、気狂ってんな、あの女~~~!
俺のかわいい涼太がドス黒乳首を抱くわけねえだろ!
「でも、断ったんだろ?女の誘いをバッサリ切り捨てんの、得意だもんな?」
「・・・恐怖過ぎて断れなかった・・・どうしよ!やべえ!マジで!来週!ドス黒と公休が重なる日に!会う約束させられた!こっわ!無理!」
マジなの・・・涼太・・・
なんで・・・
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