最後の一手

5/5
前へ
/402ページ
次へ
いや、コレ逆にエロすぎるんですけど・・・ 「やっぱ、オレに女抱くとかムリ、こんなん見て引かねぇわけねえじゃん・・・」 涼太は顔を隠すように両腕をクロスさせて、自信なさげな言葉を吐く。それを聞き流して、俺は涼太の股間に顔を埋めた。 「青!なにやってんだよ、汚ねえだろ!」 「汚ねえわけないだろ、あと、俺は気持ち悪いなんて、微塵も思わねえ」 握ると、俺の掌にちょうど収まるくらいの涼太のそれを、根元からゆっくり舐め上げて、口に含んだ。 「待って、マジで、あ、あ、それ、ほんとムリっ、だか・・・ら」 快感で、涼太の細い腰が震えているのがわかる。 先の方の赤く剥けている部分を丁寧に舐めると、先端から透明な汁が溢れた。 「も、ほんと、無理だって、オレ、ヘンになる・・・頼むから、もう、」 涼太が今にもこぼれ落ちそうな涙を溜めて、クロスさせた腕の下から、俺を見た。 涼太と目が合った瞬間、俺の頭の中に閃光が走ったような気がした。 夢中で涼太のそれを咥え込み、快感を与えた。 「やっ、だめ、だ、もうっ・・・ぁあ!」 びくんっと涼太の体が大きく跳ねて、ビクビクとした余韻を残し、全身に入っていた力が、一気に抜けるのがわかった。 俺は、喉の奥に吐き出されたものを、ごくん、と飲み込んだ。 まっじいな・・・喉の奥に何かが張り付いて、苦い。だけどそれが涼太のものだと思うと、愛しくて堪らなくなるから不思議だ。 「涼太?」 声をかけるが返事がない。まさか・・・ 顔を近付けると、規則正しい寝息が聞こえた。 「嘘だろ、おい、俺のはち切れんばかりのパンツの中身はどーすんだよ!」 俺の切実な問いかけに返ってくるのは、寝息だけ。 「マジ勘弁してくれよ・・・」 涼太の寝顔を放心状態で見ていると、瞑られた目尻から零れた雫が白い肌を伝った。 泣かせた、事になんのか? なんだか腑に落ちないが、とりあえずミッションクリア、か? 俺は乱れた涼太の服を正し、毛布をかけてやり、肩をガックリ落とす。 どうしても最後の一手が出せねぇ、どうしようもねえな、俺は・・・ とりあえず、トイレ行ってから・・・寝るか・・・。
/402ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2619人が本棚に入れています
本棚に追加