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「青」
シャワーを終えた涼太がソファに横たわる俺を見下ろす。
「なんだよ」
「あのさ、おまえ昨日、その・・・」
「昨日、なんだよ」
「勃ってたよな?」
「・・・それがなんだよ」
「オレだけイッちゃったから」
そう言うと、涼太が俺の体に覆いかぶさるように自分の体を重ねてくる。
涼太の突然の行動に、俺の心臓の音が激しく乱れる。
「ちょ、涼太くん?どうしちゃったの?」
「・・・今度はオレがやる」
涼太の唇が、俺の唇の右半分に重なる。
な、な、な、なんだ、急に!
ほんと、こいつ、何考えてんだ?マジで読めねえ~・・・
「オレ、キスしたの、おまえが初めてだし、下手クソだよな?ごめん」
涼太が顔を真っ赤にして、フイっと俺から視線を外す。
その仕草に、全身の血が一瞬で沸き上がる。
「そんな下手なキス、教えてねぇ」
涼太の頭を片手で引き寄せて噛み付くようなキスをするが、涼太の制止が入る。
「っ、ちょっと待て!今日は、オレがするから!」
え?涼太が?俺に?ヤバイ、興奮する・・・
「じゃあ、本番だと思ってやってみろよ」
涼太は俺の顔をガシッと両手で掴み、グッと唇を押し付けてくる。
マジでヘッタクソだな・・・
舌を入れることはせず、涼太の唇は俺の首筋に降りてきて、小さな唇が喉仏のあたりを這う。
う、これはちょっとクるな・・・
間隔をあけずに涼太は俺のスウェットを捲りあげ、乳首を舐め始める。
おい、下手すぎんだろ・・・
こんなんじゃ、女なんか抱けねえよ、涼太。
しかし、その拙い舌使いが逆に俺を興奮させた。
脇腹まで降りた涼太の唇が、俺の肌に吸い付いたのがわかった。
「あれ?なんで跡、つかねえの?」
涼太くん、攻めの才能無さすぎです・・・
「もういいから、早く舐めろよ」
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