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ああ、そうしろよ、涼太との同棲生活は俺の憧れでもあったけどな・・・
「引越しは来月だな」
来月、お前の生活も誰かのものになってしまうのか・・・
「青の休みに合わせて、オレも休み入れとくわ」
「ああ・・・」
おいおい、傷心の俺に引越し手伝わせるつもりかよ・・・相変わらずの無神経だな・・・
「お前も早めに荷物まとめとけよ」
「ああ・・・」
俺も荷物、まとめなきゃな・・・
・・・え?
て、え?
「え?一緒に住むの俺?」
待って。思考が追いつかない。
「はぁ?お前以外に誰がいんだよ。意味わかんねえな」
意味わかんねえのはお前だよ!
無駄に傷付いた俺はなんなんだよ!
てことは、涼太をあの笑顔にさせたのは、俺、って事?
期待せずにはいられない。
涼太の表情はいつものポーカーフェイスに戻っていた。
俺はというと、この上ないくらいのアホ面で、耳の奥まで鳴り響く心臓の音にずっと体を揺さぶられていた。
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