憧れの同棲生活

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ソファを設置し終えた俺は壁にもたれて座っている涼太に声をかけた。 寝てる・・・ 片足を投げ出し、膝を立てたもう片方の足に抱きつくように腕を回し頭を膝にのせて、規則正しい寝息をたてて涼太は寝ていた。 疲れてんだな・・・だよな、俺が講義中に居眠りしてる間もこいつは、がんばって働いてんだもんな。 そう思うと涼太がたまらなく愛おしく思えて、胸がきゅ、と締め付けられた。 ソファに運んでやらなきゃな、そう思った途端、なんだかやましい気持ちがふつふつと湧き上がってくる。 俺は疲れてついつい床で寝てしまった涼太をソファに運んでやるだけなんだ!親切心!親友が風邪なんかひいて仕事を休んだりなんかしないように、親切心から抱き抱えてソファに運んでブランケットなんかをかけてやるつもりなんだよ! ・・・って、俺は誰に言い訳してんだよ。 気を取り直して涼太の横にしゃがみ込んで、抱えようと涼太の膝の裏に腕を差し込む。 涼太のバランスが崩れて頭が膝から滑り落ち、目の前に涼太の白く細い項が伸びた。瞬間、俺の中にどうしようもなく不純な気持ちが湧き上がった。 この項に思いっきり噛み付いて跡を残したい。 白い肌を吸い上げて俺の跡を付けてやりたい。     
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