キャシーと親愛なる友人たち2 背徳の陰に潜むモノ

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「モート捜査官! 職務遂行中ですぞ!」  アンダーソンが職務規範を押しつけてくる。 「……アンダーソン。お前はしばらく黙っていろ。それが嫌なら、どこかに出ていけ!」  私はアンダーソンを睨みつけた。  アンダーソンは従って黙った。  そうだ、お前は、おとなしくしてビールでも飲んでいたらいい。  マイケル・オニールが酒棚に手を伸ばした。 「ボウモアはいかがです?」 「やっ!? それはもう! ありがとう!」  ボウモアが酒棚から翼を羽ばたかせてカウンターの上に舞い降りてきた。――少なくとも、私にはそう見えた。 「オニールさん、あなたは実にいいバーテンダーだ。それに話がわかるときている」 「それは、お互いさまでしょう」
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