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本荘真由美
「真由美!」
私は、クラスメイトの晴海ちゃんに体育館裏呼び出されて、詰問をされている真っ最中。
「うちが侑真君の事を好きなの分かっててなんで楽しそうにしているの?」
「私とゆう君は友達だよ。それ以上でもそれ以下でもないよ」
「はっ!一緒に登下校しておいてからに何を言ってるの?普通の人はこんな事絶対しない。私、一ヶ月前に真由美に好きな人打ち明けたばっかりじゃん!ほんと、最低。」
でも、ゆう君とは、前々からの友達なんだよな。
確かに晴海ちゃんがいる前で、楽しそうにしていたのは悪かったけど。
「うち、すごい傷ついたんだよ。友達止めろとは、言ってない。だけど、もう見てられないの。」
「ごめん。」
「私、真由美の友達やめる。」
晴海ちゃんは、涙目になりながら私を睨み付けた。
あー、また、友達の事傷つけた。
「ごめんね。」
「謝られても許さない。大嫌い。」
手の甲で涙を拭きながら走り去っていく。
その場に取り残された私。
雪が降り積もり手足が悴んで痛い。
私は苦笑いをする。
確かにそうだったかもしれない。
晴海ちゃんの言う通り。
節度を持ってゆう君と友達で居れば良かった。
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