本荘真由美

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私を少しでも理解してくれているのなら他に何もいらないよ、ってずっと思っていた。 だけどそんなのただの強がりで。 本当はもっと友達が欲しい。 人を傷つけてばかりの私には友達を作る資格など無いのかもしれない。 だけどそれでも。 変わりたい。 もっと人に優しく出来る人間になりたいと。 ☆☆☆ 「今日、テニス部終わったら真由美にLINEするね。」 「ありがとう、でも疲れてるでしょ、無理しちゃダメだよ。」 「無理してないよ。僕が連絡したいからするだけだし。」 「じゃあ、私も今日は美術部あるから終わったらLINE入れとくね。」 「おう!」 なお君はそう言うとすぐにコートに走って行った。 私も教科書をスクバに入れて美術室に行く。 旧校舎に向かっていると途中から隣のクラスの麻姫穂と合流した。 「今日大丈夫だった?」 「あーね」 「噂で聞いたよ!クラスからの当たりいつも以上に強かったっしょ。うち心配だったんだよ。」 宮野麻姫穂は同じ部活になってから仲良くなった友達だ。 さばさばしている麻姫穂の性格が大好きだ。 麻姫穂ちゃんみたいな友達が居るからなんとか学校来れているんだと思う。 「慣れたよ」 「こんな酷い嫌がらせ慣れるものじゃないって」 とことん私に対して甘くしてくれる。 だからその優しさに溺れてしまう事もある。     
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