本荘真由美

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自分が悪くて嫌われて居るのに。 優しさに漬け込んではいけないのに。 私は最低な奴だと思う。 「松原先生、コンクールに出す作品仕上がりました。」 「拓海T、うちも終った」 「おー、思いのほか皆早いね。」 部員二名しかいない部活だけど私と麻姫穂は県内のコンクールで賞を取る実力がある。だから学校内の部活の成績は良い方だと思う。 地味だけど居心地が良いし楽しいから美術部に入って良かった。 大御所の部活はクラスメイトを連想させてなんか嫌だったから。 私には少人数の部活が丁度良い。 少人数の部活でも自分に実力が有れば全国も夢ではないのが文化部だ。誰かに足を引っ張られる事もなければ競い合う事もない。だからすごい気楽。 「じゃあ、次は全国で開催されているコンクールに出品する作品を作ろうか。」 パチンと先生は手を叩いた。
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