序章.そこには何が

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気づけば、校舎の裏まで来てしまった。 「お前、さっきから何ウロチョロしてるんだ?」 後ろから急に声がしたのでビクッと反応しながら振り向いた。 そこには一人の男子がいた。 「あれ、ひょっとして杉田か?」 「あれ?高瀬も山崎高校入学するのか!?」 この男 高瀬守は杉田とは中学校から一緒につるんでいた。杉田にとって親友だ。 高瀬は真面目な性格であり、目標としたことを最後までやり通す奴だ。 ちなみにルックスもよく、モテることもあった。 羨ましい。 「おう、そうだけど何でここにいるの?」 「それを言うならお前こそなんでいるんだ?」 「いや俺はトイレ行きたかったからその先にあるトイレに行こうとしてたんだよ。」 どうやらこの校舎の裏はトイレがあるみたいだ。 「で、杉田は?」 「俺か?・・・体育館を探してた。」 「門を入ってすぐの建物あったじゃん。そこが体育館だよ。」 ・・・どうやら門を入って前にある花畑に夢中になっていたそうで、横にある建物が見えていなかった。 「あ・・・そこだったのか。ありがとう行ってくる。」 「はいよ。体育館でまた会おう。」 高瀬に教えてもらったとおり、早速向かうことにした。 ちなみに入学式開始まであと20分・・・ 急いで受付に行って、出席しないとまずい。 のそのそ歩いていたのがいつの間にか早歩きになっていた。
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