結末

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そして彼女はそれを利用した。わざと被害者達の身元を調べるよう唆し、俺と接点があるようなら二重人格を認め自首するよう勧めた。 今思えばこの時から田中花子の掌の上で転がされていたのだ。 そして俺は見事に転がされ、言われるがままに被害者達を調べ、自分を怪しんでしまったのだ。 しかし、相地さんが二重人格でなかった事と眼鏡が空き巣犯による窃盗によって紛失した事が重なり俺は二重人格説を唱えるのをやめた。 そして二重人格説がなくなった途端に田中花子の存在がやけに黒く思えたのだ。 二重人格でないなら田中花子と会っていたのは俺ではなく、可能性としてあるなら田中優になる。 そしてみんなが目撃していた人物も田中優の可能性が高くなった。 俺だと思っていた人物が田中優なら田中花子が俺の名前を知っているのはおかしくなり、俺は田中優と田中花子に繋がりがあると睨んだのだ。
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