結末

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そしてあの時カフェで田中花子と会話した時に俺は確信した。 はじめに田中花子を黒だと思った要因は俺が荒木二郎と名乗った時だ。 あの時の田中花子の反応はどこからどう見ても不自然だった。まるで俺を荒木一と決めつけていたかの様に見えたのだ。 そして駄目押しの一手があった。 田中花子に兄弟がいる事は話していたが兄か弟かまでは言っていない。それなのにあの時、彼女はお兄さんの人格が殺したなら。と言った。 この発言はどう考えてもおかしい。 何故、二郎が兄で一が弟だと知っているのだ。 普通、世間一般で言えば兄が一。弟が二郎だ。これは昔から友達にも言われ自分でも疑問に思っていた事だ。 なのに彼女は俺の事を一と思っているのにも関わらずお兄さんと発言した。 この発言が俺に確信をもたらしたのだ。
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