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「あぁ、おはよう」
「あれ? 荒木、眼鏡は?」
桜井は俺の前の席に座りながらそう言った。トレンドマークである眼鏡がない事に気付いたのだろう。
まあ、気づいてくれないとトレンドマークの意味が無い。
「ちょっと、無くして…… 」
「あー、そうなんだ。 けど眼鏡かけてない方が荒木らしいけどな…… かけてない方が見慣れてるし。髪の毛も…… 」
「いいんだよ! それは! 」
俺は桜井の声を遮る様に言ったのだが、少し声を荒げてしまった事をすぐ後悔した。
周りも何事かと俺と桜井に目線を向けている。
「ご、ごめん…… 」
俺は小さな声で言った。
「いいよ。 俺もすまん…… 」
俺と桜井の間に少しの気まずさが生じた。この後、何を言っていいか分からない。
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