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「桜井…… 昨日俺に会ったと言ったけど、その時の俺の様子はどんな感じだった? 」
そう言うと桜井は何かを思い出すかの様にして目を瞑り、悩みこんだ。
「えー、確か昨日俺バイトだったんだけどその終わりに駅前のコンビニに寄った訳。 それでそのコンビニを出た時に駅前にお前と金髪の子がいるのが見えたんだよ。 まあ親しげに会話してる感じだったし俺は彼女だと思ったから気を使って声かけなかったんだわ」
桜井は淡々と喋る。
「なるほどな…… その時の俺はいつもと違うところはあった? 」
「いやー、どうだろう? 遠くからだったしそこまでは分からねぇな。 けど眼鏡はかけてたぜ」
なるほど。おそらくその後に俺のもう一つの人格はどこかに眼鏡を忘れた可能性がある。
「で、次は俺の番。 あれは彼女? 」
桜井が笑みを浮かべて言う。
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