…第2章 麻衣と涼太

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着替えを終えて、バスに乗ってスタート地点に移動した。 「清流河川日本一」と言われる川は、川底が見えるくらい綺麗な川だった。 最初にガイドさんの説明を受けてから、ボートに乗るグループごとに分かれた。 ボートは、吉崎先輩と一緒だった。 事前に、未経験者と経験者を組み合わせてグループを決めていたから。 「よろしくお願いします!」 「うん、楽しんでやろうね。」 吉崎先輩が向けてくれた笑顔が眩しい。 そうして、ゴムボートに乗り込んだ。 快晴の中、私たちはオールで漕ぎ出した。 風もあまり強くなく、水面はオールの動きに合わせて水紋が出来ている。 もう、それだけでワクワクしてしまう。 少し進むと岩がゴロゴロしているエリアが見えてきた。 ガイドさんの指示で岩を避けながらオールで漕いだ。 大きな滝では、キャーキャー騒いでしまった。 滝に近づくにつれ流れも急になって、ボートが揺れたから。 途中、また現れた岩に、敢えてボードをぶつけるのも楽しかった。 二回くらい、ボートから川に飛び込んだりもした。 二回目は、ボードをいくつか積み上げた上から川にジャンプして、なかなかスリルがあった。 こういう特別なポイントでは、ガイドさんが解説してくれたり、わざと足でボートを揺らしたりして。 笑ったり叫んだりしながらも、とっても楽しんだ。 ゴール地点に到着して、同乗した皆でオールを高く掲げてハイファイブをした。 ハイタッチっていうのは和製英語らしくて、英語ではハイファイブっていうことも、ガイドさんに教わった豆知識。 約1時間半のラフティングは、あっというまに終わった。
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