【10】

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 わずかに膨らんだ下腹にぴったりとくっついたままのペ|ニスからだらだらと白濁混じりの蜜が溢れ出しては、弥白の腹を濡らしていく。  射精を伴わない絶頂を一度でも味わうと、常にイキ続けていると同じ状態になる。  薄い胸を大きく喘がせて、それでも灰英の手を離さない弥白が愛おしくて堪らない。 「熱いな……」  最愛の二人の伴侶の楔を受け入れた弥白の蕾はまだ貪欲に収縮を繰り返している。  もっと奥へと誘うかのように蠢動する内部では、黒芭の熱棒がまた質量を増していった。  みっちりと咥えこんだ茎を、溢れ出す精液の力を借りてさらに奥へと捻じ込んでいく。  その度に弥白の体が震え、歓喜に咽びながら愛らしい声をあげる。 「ぐぅ……っ。も……少し……っ」  黒芭の下生えと灰英の下生えがか重なった時、長大な二本の楔をすべて体内に収めた弥白の唇がふわりと綻んだ。 「気持ち……いい。愛する男たちと一つになれた……」  金色が混じった紅の瞳を潤ませた弥白の体からぼんやりと白い光が放たれる。  その光は触れる者には優しいが、どこか邪な気も孕んでいた。 「動くぞ……」  狭い器官がその太さになじんだ頃、灰英がゆるりと腰を動かし始める。同じタイミングで、下から揺すりあげるように腰を突き上げる黒芭。  結合部からはグチュグチュと卑猥な水音が漏れ、抽挿するたびに最奥に放たれた精液が逆流し黒芭の下生えをしとどに濡らした。 「あ、あぁ……いいっ。もっと……激しく……突いて」  二人から与えられる底知れぬ快感に酔いながら、弥白は淫らな言葉を発する。  黒芭の手が彼の乳首を弄ぶと、体を重なるようにして灰英が濡れた唇を塞いだ。  弥白の体から放たれた光は徐々に大きくなり、黒芭と灰英をも包み込んでいく。  その光に当てられた二人は、それまでの情交が嘘だったかのように、体中に力が漲っていく。  動きが制限される黒芭の代わりに、灰英の腰の動きが早くなっていく。  互いの茎を擦り合わせるかのように激しく抽挿を繰り返し、弥白の最奥を的確に突き上げる。 「はぁ、はぁ……んく――っ!」
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