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「それぞれタイムを計って、上位3組のカップルに、今度新しくできる国内リゾートホテルでの挙式体験をプレゼントするというのはいかがでしょう? 佐久間リーダーが懇意にしていらっしゃる編集者の鈴木さんに取材をお願いすることができれば、ホテル側も宣伝として無料で体験を設定してくれると思いますし、十分な目玉商品になると思います」
「いい考えだ。さすが和倉だな。取材のことはさっそく問い合わせてみるよ」
佐久間の誉め言葉にガッツポーズを決めた望を見て、全員が微笑んだ。
「ねぇ、望。明日佐久間リーダーにも下見に来てもらったらどう?そうすれば細かいことをもっと詰められるわ」
「ええっ? ‥‥‥い、いいけど、土曜日だし、急に言っても、佐久間リーダーだって予定があると思うよ」
本当は佐久間と二人で行くのを妄想して考えたプランだけに、色気もない仕事の延長で行くだけではなく、きれいでかわいい美麗と佐久間を一緒にするなんて、ちょっと避けたいかもと思った望の気持ちは、佐久間の乗り気な言葉に蹴散らされた。
「明日はちょうど空いているんだ。誘ってもらえて嬉しいよ」
「あっ、佐久間リーダーが行かれるなら、僕も参加します」
呼ばれていないのに、村上まで参加することになってしまい、和気あいあいと集合時間を話し合う3人を、望は遠い目で見つめたのだった。
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