デザイナーズドレス

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 慌てた望が志貴を押し返そうとしたが、スカートの裾がまくれ上がったあられもない状態を目の当たりにして、耐え切れずに横を向き、枕に顔を押しつける。 「こうすると脚を痛めなくて済む」  志貴の視線がどこに向けられているのか考えるだけで、体温が上がる。  晒した部分がヒンヤリしたのは、すでにそこが潤っているからかもしれない。  そう考えた途端、望は羞恥に焼かれ、志貴の腕から外そうとして脚を揺すった。  暴れて脚を痛めさせないように、志貴が望の上半身に覆いかぶさり、なだめるように口付ける。望は片脚を抱えられたまま、二つに身体を折りたたまれたせいで、脚の間に入った志貴の身体がその部分に密着する。 「恥ずかしくないよ。感じて、望。ほら俺もこんなだ」  志貴が腰をくねらせて望に押しつけたのは、紛れもない欲望で、布地を通してさえも熱く感じられ、望は小さく喘いだ。  ずりずりとこすりつけられるうちに、生まれた小さな疼きがもどかしくて、望の腰が合わせるように揺れる。   密着した部分に志貴の手が滑り込み、望の背が大きくしなった。  もどかしかった感覚が、直に触れられて鋭敏になり、一点に集約したかと思うと、耐え切れないほどの快感に変わって暴走した。 「ああ…あっ…ん…」    突っ張ってビクビク跳ねた望の身体が力を失い、とろりとした目が志貴に向けられる。
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