1人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなこんなで私はリハビリテーションの治療を受けながら、次の転生の方法について新しい情報を探していた。そして情報を集める私の耳に、リハビリ指導医からこんな話を聞くことが出来た。
「先輩、知ってますか? 美少女転生トラックのことを」
このリハビリ指導医は私の事を転生の先輩、英雄と慕っていた。このリハビリ指導医は自身も転生を希望しながら実行することが出来なくて、本などを読んでは勇気の無い自分を慰めているだけの今時よくいる普通の若者だった。私が美少女転生岩のほとりで瀕死の重傷を負って病院に搬送されたことから、私の事を英雄としてもてはやし、病院に運び治療した現代医療を少なからず目の敵にもしていた。
「あのとき治療さえしていなければ、先輩は無事に異世界で美少女に転生していたんですもんね。リハビリの治療なんて、それに比べればどうという事はありませんよ」
そういって私を鼓舞しようと話しかけるのがこの男との日常だった。(私はビチグソに転生する予定だった事は伏せていた)いや、この男の話は別にいい。話を元に戻そう。
「美少女転生トラック」そのキーワードを聞いたとき、私の頭にひらめくものがあった。それはもしかしたら私の探し求める美少女での異世界転生を可能にする、夢のトラックかもしれない。私は聞いた。
「そ、その美少女転生トラックというのは、もしかして、あ、あれかな」
「??」
最初のコメントを投稿しよう!