2 列車に揺られて

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「お、怒って…ない、の?」 凄く不安そうな小さな声で、いつものカバネさんと違って、なんだか可愛らしい口調でそう言ってきた。 「あの時は怒ってましたけど、今は怒ってませんよ。今はね、こうして久しぶりにカバネさんに触れる事が出来て嬉しいです」 僕はカバネさんの首筋に、顔を擦り寄せた。 「ひっ、あっ」 「カバネさんの匂いがする。それに…」 僕はカバネさんの首筋をぺろりと舐め上げた。 「あ、んっ」 「カバネさんの甘い味がする。カバネさんの滑らかな肌触り、噛み心地……」 服の中に手を滑り込ませて、肌触りを確かめながら、胸の先を突っついた。そして、首筋を甘噛みした。 「アァんっ、やァっ、だ、め」 少し身を反らせるカバネさんの服を捲り上げ、胸を露にさせた。そしてその姿を、目の前の姿見に映した。 「カバネさん、見てください。ほら、僕が今突っついた方と、してない方、全然違いますよ?突っついた方はぷっくりと勃ち上がってますね」 カバネさんは、姿見に映る自分の姿を目にして、耳まで真っ赤にして、泣きそうな顔になった。 「違い、分かりますか?」 言いながら、ぷっくりしてる方を、更に突っついた。 「やァん!あ、あァっ、わ、分かるから、分かった、から」 「分かったから?」 「あンッ、は、反対のも、お、おな、おなじに」 プルプルと体を震わせて、カバネさんは反対側の突起も突っついて欲しいと、胸を突き出した。 「じゃあ、その前に…」 僕はカバネさんのベルトを外し、ボトムのボタンを外し、ファスナーを下ろした。そして、膝の辺りまでズルリっと下ろした。 僕としては、下着ごと下ろしたつもりだったけど、姿見に映ったカバネさんは、前に僕が無理やりプレゼントした、エロい勝負下着姿だった。 初めてそれを穿いてくれたあの時、脱ぎ捨てていたから、捨てたと思っていたのに。まさか、再びその姿を見られるとは……。
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