2 列車に揺られて

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覆いかぶさってきたカバネさんは、僕のボトムのベルトを、ガチャガチャと外し、ボタンも外して、更にファスナーも下ろして、少し乱暴に下着ごとずり下ろした。 「えっ?ちょ、ちょっと、まっ……」 気づくと僕はカバネさんに、口でされていた。 うわっ、ちょっと、僕の心の準備が!僕、カバネさんの舐め方とか、めちゃくちゃ弱いんだけどっ。 ああっ、やめてやめて!そんな、オドオドした舐め方、これで大丈夫かな?という感じの不安な舐め方、慣れてない感じが、だめなんだって! 「うっ、カバネさん、もう、いいから…あっ、や、そこを、そんな風に……舐めないで下さいっ」 いやだもうっ、カバネさんの前でこんな声漏らすとか!体震わすとかっ!でも、でもでもでもでもっ!駄目だ、もう、我慢できない!くそっ、この天使のフリした悪魔めっ!! 少しむせりながら、僕のそれを飲み干したカバネさんは、少し首を傾げた。 「…初めて飲んだ時より、凄く薄い……。でも、温泉旅行の時も、これくらいの味だったような。ヤシン…直近でしたって事???」 カバネさんがそう言うから、僕は思わず昨晩の自分のした事を思い出し、顔を赤くした。 昨日は、明日にはやっとカバネさんに会えると思ったら、興奮冷めやらなくてやったさ!仕方ないじゃないかっ!←開き直り そんなことを思ってると、天井から『ぷっ』という笑い声がした。チラリと見ると、天井にシキミが張り付いていて、僕と目が合うと、慌てて逃げ去った。 あいつ、全く懲りてないし、反省してないし! 「ヤシン、ヤシンも俺としたくて、我慢出来なくて、一人でしたりするんだ……良かった、俺だけエロいんじゃなくて」 そう言って、カバネさんは僕の体に擦り寄ってきた。そして、物欲しそうに、多分無意識に腰を揺らしていた。
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