1 海へ行こう

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「それで、俺はいつ、どこに行けばいい?」 俺があまり悩まずに返事をしたのが、ヤシンには意外だったようで、ヤシンは少し驚いた声で話を続けた。 「…一緒に来てくれるんですね。えーと、それじゃあ、少し余裕を持って2週間後に駅で。時間は切符を取ってからまた連絡しますね」 「ヤシン、俺の切符も取ってくれる?俺も行くって事でいいんだよな?」 これまでずっと黙って耐えていたシキミが、慌てて会話に入って来て、捲し立てた。 ヤシンは、聞こえるか聞こえないか位の声で、チッと1度舌打ちをした。 「仕方ないから、お前の分も用意してやる。おい、待ち合わせの駅に到着するまでに、カバネさんに手を出したりするなよ?」 「あー、最近はバネさんの、超絶エロいひとりエッチ見てるから満たされてまーす」 シキミは俺の方を見て、ニヤニヤと笑った。 「なっ、なっ、お、おまっ、あれを見てっ」 俺の頭の中に、今まで夜な夜なしてきた、あんなことやそんなことが、鮮明に再現された。 俺は口をパクパクさせながら、顔を真っ赤に染めた。 「カバネさん、今日から僕と再会するまでの2週間、ひとりエッチ禁止です」 「え?え?そ、そんなっ…」 「今まで1ヶ月以上離れていても、ひとりエッチなんてしなくて平気だったのですから、出来ますよね?ちゃんと出来たら、ご褒美に、再会した時に気を失う程気持ちよくしてあげますね♪」 気を失う程の気持ち良さ?! それって逆になんか怖い!!何されるんだ?俺に何するつもりなんだ?でも、もし、言う事聞かずにしたら、それはそれで何されるんだ?! どっちにしても俺は、ヤシンにいっぱいいっぱい恥ずかしくて、エロいことされる。今まで以上に! 「カバネさぁーん?返事は?」 「あ、ああ。わ、分かった」 俺がどこか嬉しいような、恐ろしいような、なんとも言えない、目を潤ませた顔で返事をすると、何故かヤシンもシキミも、吹き出していた。 その時ヤシンとシキミはこう思っていた。 なんかエロな妄想しちゃって、悩んじゃって、かーわいい!!! そんなことを知らない俺は、一人で困惑していた。
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