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「ヤシン…俺もう…」
再現なんかしたくない。ヤシンにこんなの見られたくない。
そう言いたかったけど、
「最後まで、イクところまで、ちゃんと再現して下さい。最後はイったんでしょう?」
有無を言わさぬ声音で言われて、俺は何も言えなかった。
再び俺は、敏感な場所を刺激し続けた。体を反らし、開いた脚をプルプルと震わせた。
「やァん、シキミ、も、もう、そこ触らない、で……いやぁっ」
俺はあの時と同じように、涙を零しながら、シキミにされたように、自分の手で絶頂した。
「凄く、いやらしくて、見てて興奮しましたよ。シキミもきっと、僕と同じように興奮したんでしょうね」
「ヤシン、ごめんなさい……お前を裏切るような事して、ごめんなさい…」
ヤシンの声が酷く冷たくて、俺はヤシンに嫌われたのだと、悲しさと後悔でぽろぽろと泣いてしまった。
「再会した時は、今のよりももっと、可愛くていやらしい姿を見せてくれる事、楽しみにしてますよ…じゃあ、また駅で…」
そこでヤシンの声は途絶えて、1度だけ列車の時刻だけ連絡してきたけれど、その後は一切連絡が来ることはなかった。
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