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初めて出会ったのは、五歳。カレは受験生だった。 初めて会って言われた言葉は「チビ」だった。 次に会ったのは、十歳の夏。“初恋”の人はカレ。カレは大学生。 その時言われた言葉は「相変わらず、チビだな」だった。 そのあと、会わなかったけど・・・十五歳の冬。カレに失恋した。 人がたくさんいるショッピングモールでカレを見掛け、声を掛けようとしたら・・・隣に知らない女がいた。 カレのことを忘れていた二十歳の秋、再会した。 その時言われた言葉は「キレイになったな」だった。 カレは結婚もしないで、仕事人間になっていた。 忘れもしない二十三歳の誕生日。カレから告白された。 「ずっと好きだったんだ。」ってカレと初めての夜を過ごす日、言われた言葉。 その夜は、涙が止まらなかった。 二十四歳の春、満開の桜が咲く京都の円山公園でプロポーズ。 自分の気持ちをあまり言わないカレだけど、ずっとずっと片思いしていたから分かる。 カレの手があたしの手を優しく、包み込む。 カレのぬくもりが手を通して・・・感じられる。 幸せな気持ちでいっぱいになった。 「りょうちゃん?」 「なに?」 「大好きっ。」 ~終わり~
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