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“ああ……そうか。わたしは彼のことが好きだったのだ”
“好きな人を失ったことを、わたしは頭の中で理解したくなくて、どこかずっと他人事のようにしか見ようとしなかったのだ”
ようやく自分の気持ちに気が付いた時には、伝えたい相手はもう居ない。
後悔しても、もう遅い。
今日という日も。
今というこの時間も。
一生のうちに一度だけしか巡ってこないのだ。
過ぎ去ったら戻れない。
まさに生きているうちの一瞬たりとも粗末には出来ないのだ。
もう一度、最初で最後のツーショット写真に目を落とす。
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