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長い、長い夢から醒める。 覚醒は、いつも苦しく そして心地好くもある。 窓を開け、きつく甘く、絡み付く、花の香りの呪縛から逃れる。 カラカラになった喉に水を含ませ、唇をゆっくりと舐めた。身体の中の、血液の濃度が下がってゆく、そんな感覚が走った。 その日の夜の闇は、三日月の光は、不安定な脳を支配して、安心させ、母体の中の夢を与えてくれる。 意識は徐々にそれに盗まれ、自分は母体の中の夢に、溶けて行った。 なんだかとても 生暖かい………。
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