部長と私★

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「だ、ダメに決まってるだろ!」 思わず手を下ろして、軽く怒られた。実は、本当に終電はなくなっていた。 「タクシーで家まで送るよ、」 「嫌です、部長の家に行きます、」 「…だからそれはダメだって…!」 「じゃあさっきなんでハグしたんですか?」 もう、ヤケになっていた。このままモヤモヤした気持ちでも居られないし、振るならスッパリ振って欲しい。 「はっきりして下さい…!私の前でだけ笑うし、最近なんだか優しいし、」 話しながら、涙が出ていた。 「ずっと部長のことばっかり考えて、胸が苦しい…!」 涙を拭うと、彼は困ったような顔をしていた。だけど、もう止まらなかった。勝手に口がペラペラと話す。 「…好きです…、」 言い終わると、何だかスッキリした。もう何を言われても怖くない。清々しく、玉砕しよう。そう、思ったのに。 「…もう、誤魔化せないな、」 そう呟いて。意外にも、部長は私を抱き寄せた。そして耳元で囁く。 「…俺も、君が好きだ…」
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