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衣擦れの音がした。その後、ゴソゴソと物音がして。肩で息をする私の頬に、優しいキスが降って来た。熱い視線が絡んで、うっとりとした手つきで髪を撫でられる。
うわー、私、とうとう部長とそうなっちゃうんだな、と予感した。
頬や首筋を辿っていたキスは、また唇に帰ってきた。何度もそこを食むように唇付けられて、もっともっと、と思ってしまう。手を伸ばして首に抱き着いたら、舌が咥内に侵入してきた。絡む舌、粘着質な音。
キスに酔いしれていると、そこに熱いモノがあてがわれて。ゆっくりと挿って来た。
奥まで繋がると、なんとも言えない幸せな気持ちになって。目頭が熱くなる。
「…みのり、好きだよ…」
さっきまで、無言で容赦なく攻めてたくせに。そんなところで、髪を撫でながらそんなこと囁くなんて反則だよ。
涙が溢れて止まらなくなって。目尻にもキスが降ってきた。
しばらくそのまま抱き合って、夢中でキスをして。時間が許す限り、ゆっくり何度も愛し合った。
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