部長と私★

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ーーー誰をヒィヒィ言わせるって? 突然、背後から低い声がして。慌てて振り返ると、部長…では無かった。 「…結城(ゆうき)、驚かさないでよ」 「ハハ、悪ィ。でももう少し声落とせよ。白熱しすぎて本人に聞かれるぞ、」 彼も、朝比奈と同じく、私の同期だ。ちなみにこの2人、最近 距離感が微妙なので、「おや?」と1人で思っている。 「またモメたのか?魔王と、」 「そう、また企画がボツになって。私にだけ厳しいと思わない?この前の佐野の企画なんか、くっだらない内容だったのに、即採用だったよ?まあ結局会議でほとんど手直しされてたけど、」 ブツブツ文句を言っていると、その後ろで結城が缶コーヒーを買っていた。フタを開けて、一口飲む。 「…そんだけ期待されてるってことじゃね?まあ頑張れよな、」 そう言って、背を向ける。 「今から出るの?」 「おう、週末の販促イベントの下見」 「あ、それ私の企画のヤツだ」 「そう。で、朝比奈がノベルティ作ったヤツ」 「ご苦労さんでーす!全部終わったら打ち上げしよ!」 「おう、」 ヒラヒラと手を振る。隣で朝比奈が小さくなっていた。
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