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春休みは、当然宿題がある。
だけど私は早めに終わらせる派なので、春休みの後半は自由に使える時間ができた。
その時間はもちろん友達と遊ぶ時間にあてたのだけれど、夜なんかは暇な時間が増えてくる。
そんな時私の強い味方となったのが、学期末に配られた『文集』だった。
この文集には、全校生徒八百人近い人数の書いた作文が載っている。
私は春休みの間、一人一人の作文をじっくりと読んでいた。
その甲斐あって、ちょうど春休みが終わる頃には、全員分の作文を読み終えることができた。
「さて……と」
最後の作文を読み終わり、私は一度文集をパタン、と閉じる。
「No.1は、こいつだな」
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