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【プロローグ】
この世界にはかつて――『竜』という生き物が存在していたらしい。
恐竜とは違う、全く別の――だが幻想的な生き物。
それが――『竜』と呼ばれる存在の生き物。
伝承に曰く――それはとても巨大な姿で、誰も手出しが出来なかったとか、出来たとか。
彼の有名な『ニーベルンゲンの歌』に登場する邪竜『ファブニール』――然り。
キリスト教において有名な『黄金伝説』――その主人公であるゲオルギウスはドラゴン退治で有名――然り。
なるほど、こういう物語の中では『竜』というのはとても危険な存在だというのが良く分かる――だが。
その『竜』がこの世界に“存在していた”という証拠は……何処にも存在していない。
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