【プロローグ】

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 もしそんな証拠が存在していれば。  この現代社会で見つかれば。  この地球上――その過去で、『竜』という種族が“存在していた”という驚きの事実が世界中を発狂させるだろう。  何故ならば――それは『竜』だからだ。  男児ならば、一度は憧れただろう――竜退治の英雄になりたい、と。  女児ならば、一度は憧れただろう――竜にさらわれ、助けに来た勇者と末永く幸せに暮らす夢を。  だが、この現代社会――数々の謎が発達した科学により、分析され、解明されている中で。 『竜』という種族が存在していた、という事実は未だに見つかっていない。  であれば――その証拠、もといその事実は“そもそも存在しておらず”。  また、『竜』という生き物を生み出したのは、人間が考えた空想の存在――所謂『架空の生き物』ではないかという話になる。
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