赤い手

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少子化が進むこの近年、小中高と定員割れの学校ばかりで、どの学校も 空き教室が目立つ。 使われない教室は傷んでしまうために、クラスの定員を減らし クラスの数を増やす努力をするが、それでも空き教室はできてしまう。 学校自体も他の学校と統合し廃校になるケースをたまに聞く。 ボクが通う中学校も数年後には廃校になってしまうかもしれない。 何故なら、校舎が古く 建て直しの時期はもう来ている筈なのに建て直しの話しはいっこうに聞かない。 教育委員会が決めるのかはわからないが、既に何処かの機関では 建て直しの議論がなされ、この校舎の将来は決められているのかもしれない。 木造2階建ての校舎は、学校の歴史を物語る1つに感じる。 柱には木目が浮き出て、床は歩く度に音を立て、木で出来た窓枠は すきま風が吹き込み冬は寒く夏は暑い。 だが、ボクは其が好きだ。
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